【コラム】浜松で歩きはじめ、動き出しで股関節が痛みでお悩みの50代の女性へ
Athlete-village浜松の増田です。
私は柔道整複師の資格を持っており、静岡や愛知を中心に店舗展開しているアーチフィジカルグループで痛みのある方や、お体のことでお悩みの方の治療や、トレーニングの指導させて頂いています。
今回は、浜松にお住いの歩きはじめ・動き出しでの股関節の痛みについてお悩みの方に向けてお話していきます。
「股関節が痛い・・・」比較的多い症状ですが、男性よりも女性の方が圧倒的に訴えの多い痛みの1つです。
病院に行き、レントゲンやMRIを撮ると『変形性股関節症』と診断される方も多いと思います。
変形性股関節症は、子供の時に発育性股関節形成不全と言って股関節の臼蓋という受け皿の部分の形が浅かったり、小さかったりして脱臼を起こすというようなことが原因で起きるケースが多いとされています。
では、なぜ女性に多いのでしょうか。
まずは骨盤についてです。
骨盤の形は男女違います。
こちらの写真は正面から見た骨盤です。
女性の骨盤は横に大きく広がっているのがわかります。そして骨盤の真ん中に骨盤腔(こつばんくう)と言う、まるい空間があります。
妊娠、出産に対応できる形になっているんですね。
そうなると、男性よりも女性の方が大腿骨の遠位が内側に入りやすいと言うことになります。この下の写真を見ていただくとわかると思います。
黒い矢印の角度が女性の方が広いですね。
では次に股関節についている中殿筋についてみていきましょう。
中殿筋とは股関節を外転(外に開く)させるための筋肉で骨盤から大腿骨の近位の大転子という突起についています。
先ほどの角度が大きくなればなるほど、この中殿筋は伸張されることとなり使いづらくなってしまいます。
中殿筋は股関節を外転させるだけでなく、歩行や片足立ちの際の骨盤を安定させる働きもあり、特に左右の横の動きに係わってくるので、中殿筋が上手く働かないとお尻を振って歩くような動きが大きくなったり片足立ちでぐらぐらしたりということが起きてしまいやすくなります。
歩いているときに、前に進みたいのに横への移動が起こり、なかなか前に進むことができなくなると股関節への負担は大きくなってしまいます。
(股関節以外のところにも負担はかかります)
なので、女性の方がそう言ったことが起こりやすいと言われているのです。
では中殿筋が上手く働かないとどんなことが起こるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
よく言われているのは、
トレンデレンブルグ徴候
中殿筋が使いづらくなっている方の足をついた際に反対側の骨盤が下がる
デュシャンヌ徴候
中殿筋が使いづらくなっている方の足をついた際に体幹をそちらに傾けることで反対側の骨盤が上がる
そして今回もう1つお話しておきたいのが、実はこれらの姿勢が中殿筋が使いづらくて弱化しているからだけでなく、拮抗筋(反対の作用をする筋肉)である内転筋群もうまく機能していないということです。
ですので、いくら中殿筋を鍛えてもこの歩き方や姿勢は改善されない場合があります。
では、このような姿勢になっている方に簡単なセルフケアをお伝えしていきます。
1、リリース
内転筋をソフトボール、またはグリッドでゴロゴロします
1分×2セット
2、ストレッチ
リリースしたところを伸ばします
骨盤は立てて行いましょう
20秒×2
3、トレーニング
内転勤筋が伸びているのを感じながら行います
真下に降りていきます
10回×2セット
(痛みが強い場合は無理をしないでください)
まず、この順番で行ってみてください。
これを行うことで痛みの軽減がみられる場合もあると思います。ただし、炎症症状が出ている場合や痛みが引かない場合は無理をせず、治療することをおすすめします。
ぜひ、参考にしてください。
Athlete-village浜松
増田鮎美